三寒四温と心の深まり

― 行きつ戻りつの2月を振り返って ―

2月を振り返ると

2月は、暖かい日と冷え込む日が交互に訪れる月でした。

春めいた空気を感じたと思えば、また真冬のような寒さに戻る。

3月を迎えたいま振り返ると、あの行きつ戻りつの気候は、どこか心の動きにも似ていたように思います。

まっすぐではない変化

少し落ち着いたと思ったら、また揺れる。

整ったはずなのに、不安が顔を出す。

そんなとき、私たちは「元に戻ってしまった」と考えがちです。

けれど、それは、元に戻ったのではなく、同じ場所をぐるりと回りながら、少し違う景色を見ているのかもしれません。

心は、一直線に成長するのではなく、同じテーマを何度も通りながら、少しずつ深まっていくもの。

以前と同じように揺れているようでいて、抱えられる感情の幅が少しだけ広がっていることもあります。

それは“成長”というより、“深まり”に近いのかもしれません。

揺れは後退ではない

揺れがあるのは、大切にしているものがあるから。

不安があるのは、これからを真剣に考えているから。

安心と不安が同時にあるのは、自然なことです。

安心は、ここまで来た証。

不安は、これからを大事に思っている証。

どちらかを消すのではなく、両方を抱えながら進んでいく。

その姿勢そのものが、心の変容なのだと思います。

小さな「今ここ」

急いで全部を整えなくてもいい。

温かい飲み物をゆっくり飲む。

深く息を吸って、静かに吐く。

今日できたことを、ひとつ思い出す。

そんな小さな時間の中で、心は少しずつ落ち着いていきます。

変わろうとしなくても、焦らなくても、心は静かに動いているのです。

深まりながら進む

2月は揺れのある月だったかもしれません。

けれど、揺れながらも、ゆっくり前に進んでいる。

春がまっすぐ来ないように、心もまっすぐでなくていい。

行きつ戻りつしながら、それでも少しずつ深まっていく。

そんな変化の仕方も、ひとつの成熟のかたちなのだと思います。