あの人の不機嫌を、もう背負わなくていい

 ── 怯えてしまう自分を責めないために ──

はじめに

ドスンと音を立てて物を置く。 

あからさまに、ため息をつく。 

言葉では「大丈夫」と言うのに、明らかに不機嫌な態度をとる。

職場や家庭でこんな空気に触れたとき、

「私、何か怒らせるようなことしたかな?」

瞬時にそう感じて、心がビクッとしてしまうことはありませんか。

そして、そんな自分を

「気にしすぎなんだ」

「私が弱いからだ」

と、責めてしまっているかもしれません。

でも、どうかまず、怯えてしまう自分を責めないでくださいね。

言葉ではなく「不機嫌な態度」で相手をコントロールしようとする行為は、声なき圧力のようなものです。

怖いと感じるのは、当然のことなのです。

なぜ、あの人は不機嫌になるのでしょう

なぜ彼らは、「手伝ってほしい」「ここを直してほしい」と、言葉で伝えてこないのでしょうか。

実は、態度で不満をぶつけてくるとき、相手の心は「言わなくても察してよ」と甘える、幼い状態に戻っています。

本来であれば、大人として言葉でやり取りをする必要があるのに、その責任から逃げてしまっている状態なのですね。

だから、あなたが「何か悪いことをしたのかな」と感じるのは、あなたのせいではありません。

頭ではわかっていても、できない理由

「相手の『察して』という態度には反応せず、言葉に出したことだけに答える」

コミュニケーションを学ぶ中で、こうした考え方に触れたことがある方もいるかもしれません。

確かに、これは大切な考え方です。

でも、「それができたら苦労しない」と感じた方も、多いのではないでしょうか。

相手の不機嫌な態度に怯えているそのときに、毅然とスルーするなんて、すぐにできるわけがありませんよね。

心がすくんで、言葉が出なくなる。

それはあなたが弱いからではなく、長年「相手の機嫌を優先して、その場の空気を守ろう」としてきた、あなたの優しさと防衛本能が働いているからです。

すぐにできなくて当然なのです。

関係性を変えるために、最初に必要なこと

不機嫌な態度に反応してしまうのは、

「相手の気持ちを、私がなんとかしなければ」

と、他人の感情の責任まで背負いすぎているからかもしれません。

だから、無理に「言葉でやり取りしなきゃ」と焦らなくていいのです。

一番最初に必要なのは、相手を変えることでも、言い返す勇気を持つことでもなく、自分の心を、自分で受け止められるようになること。

「あ、私いま、相手のため息を聞いてすごく怖がっているな」

「本当は、こういう態度をとられて嫌だな」

まずは、そんな小さな本音に気づいて、そっと抱きしめてあげること。

自分の気持ちを自分で受け止められるようになると、

「怖いと感じるのは、私の感情」

「相手が不機嫌なのは、相手の感情」

そんなふうに、心の中に静かな境界線が引けるようになっていきます。

あなたの心が整うと、関係性が変わっていく

境界線が引けてくると、自然と

「これ以上、相手の不機嫌のお世話をしなくていいんだ」

と思えるようになります。

そして結果として、「態度には反応せず、言葉を待つ」という関わり方が、少しずつできるようになっていくのです。

「相手を変えることはできない」とよく言われます。

確かに、その通りです。

でも、あなたが自分自身を受け止め、心を整えていくことで、相手との関係性は必ず、少しずつ変わっていきます。

おわりに

焦らなくて大丈夫です。

まずは、ご自身の心を温めることから始めてみませんか。

「怖かったんだね」

「嫌だったんだね」

そのひとことを、自分自身にかけてあげることが、すべての始まりになります。

もし一人で抱えるのが難しくなったときは、ここに来てください。 

一緒に、その荷物を持ちますよ🌿

このブログでは、自分を後回しにしてきた方が、少しずつ心の荷物を下ろしていけるような言葉を綴っています。

静かな時間に、のぞいてみてください。