外へ向けてきた力を、少し内側へ
一雨ごとに、秋が深まっていくのを感じます。

朝晩はひんやりとする日が増え、日中はまだ汗ばむこともありますが、庭の木々にも少しずつ秋の気配が見えてきました。
先日、庭の木を眺めていて、ふと思ったことがあります。
秋の木がしていること
落葉樹の多くは、葉を落とす前に、葉の中にある養分の一部を枝や幹などへと戻していくそうです。
春から夏にかけて、光を浴びて葉を広げてきた木が、次の成長に備えて、その力を内側へ蓄えていくのですね。
葉が色づき、やがて落ちていく姿は、季節が終わっていくようにも見えます。
けれど、その内側では、次の季節につながる営みが続いている。
そんな姿を見ていると、私たちの暮らしにも、似たところがあるように思います。
外へ向けてきた力
私たちは日々、いろいろなことに気を配りながら暮らしています。
人間関係がうまくいかなければ、どう話せば伝わるのかを考える。
誰かとの間に問題が起きれば、どうすれば解決できるのかを考える。
気持ちが乱れたときには、考え方を変えようとしたり、気持ちを落ち着かせようとしたりすることもあります。
そうやって、目の前のことに向き合いながら、毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
もちろん、外に目を向け、工夫することは大切です。

ただ、何とかしようと力を使い続けていると、自分の内側に目を向ける時間は、つい少なくなってしまいます。
相手にどう伝えるかは考えていても、自分が何に疲れているのかは、よくわからない。
どうすればうまくいくかは考えていても、自分は本当はどう感じていたのか、振り返ることは後になってしまう。
そんなこともあると思います。
目に見えることの、もう少し奥へ
目の前の問題を解決しようとすることと、自分の内側を知ること。
この二つは、似ているようで少し違います。
たとえば、人との関わり方を工夫して、以前よりうまく話せるようになったとしても、なぜあの人の前ではあんなに気を使ってしまうのか、という問いは残ることがあります。
考え方を変えて気持ちが落ち着いても、似たような場面になると、また自分を責めてしまうこともあります。
そんなとき、目の前の出来事だけでなく、その奥にある自分の気持ちや、これまでの人との関わり方にも目を向けてみる。
自分は何を気にしていたのだろう。
何を大切にしようとしていたのだろう。
どんなことを、ずっと頑張ってきたのだろう。
すぐに答えが出なくても、こうした問いに触れることが、自分を知るきっかけになります。
自分を変えようとするだけでなく、自分のことを知っていく。
そんな時間も、これからの自分を支えてくれるものになっていきます。

自分の内側にも、目を向ける
いつも通りに動けない日や、思うように物事が進まない日には、できなかったことばかりが気になることもあります。
そんなとき、いつもの自分に戻ろうと急ぐ前に、今の自分はどんな状態なのか、立ち止まってみる。
外に向けてきた力を、ほんの少し、自分の内側にも向けてあげる。
秋の木々が、葉を落とす前に養分を回収しているように、私たちも、目の前のことを進めるだけでなく、自分の内側に目を向ける時間があっていいのだと思います。
季節が深まっていくこの頃。

外へ向けてきた力を、少しだけ自分のほうへ。
そんな時間も、大切にしていけたらと思います。
目の前のことに力を向け続ける日々の中で、ほんの少し、自分に戻る時間を☕️
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